2014年9月

嵐が来る確率が高い日として、8月1日の「八朔」・立春の日から数えて「二百十日」目にあたる9月1日、「二百二十日」目にあたる9月10日(今年)が三大厄日として恐れられてきました。

8月20日広島市で発生した土砂災害は真夜中から明け方にかけて集中豪雨とともに住民を襲いました。

自然の驚異の前に人間は為す術もなく飲み込まれたわけです。

広島市北部は太田川の上流に向けて風の通り道にもなっているところで、積乱雲が発生しやすい地形となっています。

昔からたびたび水害が繰り返し起こっている所には、竜や蛇にまつわる伝承が残り、防災上の教訓となるケースもあるようです。

聞くところによりますと、広島市安佐南区八木地区の古名は、「八木蛇落地悪谷(やぎじゃらくじあしだに)」と言い、昔は大雨が降れば危険な個所との認識があったようです。

しかし、周辺の宅地化が進むにつれて、「八木蛇落地悪谷」が「八木上楽地芦谷」と言い換えられ、最終的に「八木」だけになったそうです。

昔から伝わる地名は、功績のあった人名や屋敷に因んだものもありますが、やはり地形や地質、植生などの自然的な特徴を捉えて名付けられたケースが多いとのことです。

呉の地名も船の材料であった「くれの木」が呉の象徴的な山、灰が峯に多く自生していたという説もあります。

地名に「川」「浦」「津」など水に関連する語句が入れば水とかかわりが深い土地柄で、「谷」「窪」「沢」「溝」「沼」「浦」なども同様です。

そうした地名はそこが低地であることを意味し、地盤が脆弱であったり、海沿いであれば津浪の被害に遭いやすい、内陸部であれば水に浸かりやすい地域かもしれません。

呉市もこれまでにも何度となく水害や土砂災害に見舞われてきました。

地名も「吉浦」「川原石」「辰川」「川尻」「安浦」等と水に関する地名が多くあります。

旧呉市の急傾斜地ではいつ何時集中豪雨や長雨によりがけ崩れや土砂災害が発生してもおかしくない地形と地質であります。

9月定例会で土砂災害や水害の問題について、活発な議論がされる予定となっています。

安倍総理も土砂災害防止法の改正を指示したようです。ハザードマップの更なる検証や土砂災害危険個所の見直し等、備えあれば憂いなしい。

ハードとソフトで防災、減災につながる仕組みづくりを提言してまいります。

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